ノコギリの替刃のパッケージや工具の取扱説明書で「鋸刃」という字を見かけて、「のこば?のこぎりば?それとも、きょじん?」と手が止まったことはありませんか。ホームセンターの売り場で口に出して聞くときも、読み方に自信がないと少し気まずいものです。
先に結論を書くと、鋸刃は「のこば」または「のこぎりば」と読むのが自然です。ただ、国語辞典を引くと見出しは「鋸刃」ではなく「鋸歯(のこぎりば・のこば・きょし)」になっていて、メーカーの取扱説明書では「ノコ刃」とカタカナまじりで書かれることもあります。表記が揺れているのには、ちゃんと理由があるんですよ。
この記事では、辞書・百科事典・ノコギリメーカーの公式情報・電動工具の取扱説明書をもとに、鋸刃の読み方と「刃」「歯」の書き分け、鋸身(のこみ)・あさり・なげしといった部位の読み、両刃・胴付・畦挽などの種類名、そしてピッチや寸何枚目といった製品表示の読み方まで、作業台の横で道具を指さしながら説明するつもりでまとめました。
・鋸刃の読み方(のこば/のこぎりば)と、辞書の見出しが「鋸歯」になっている理由
・鋸身・柄・込み・背金・あさり・なげしなど、部位の名前の読みと役割
・両刃・胴付・畦挽・挽廻など、ノコギリの種類名の読み方
・替刃の「ピッチ」「寸何枚目」「板厚」表示の読み方と、目の細かさの選び方
鋸刃の読み方は「のこば」と「のこぎりば」、辞書には別の字で載っている

まずは読み方そのものを、国語辞典の記載から整理します。ここを押さえておくと、売り場でも取扱説明書でも迷わなくなります。
口に出すなら「のこば」、ていねいに言うなら「のこぎりば」
結論から言うと、鋸刃は「のこば」と読めば通じますし、略さずに言うなら「のこぎりば」です。どちらも誤りではありません。
理由は、漢字「鋸」そのものに「のこぎり」と「のこ」の2つの訓読みがあるからです。デジタル大辞泉(コトバンク)の「鋸」では、訓読みが「のこぎり」、そして「のこ」は「のこぎり」の略として載っています。音読みは「キョ」です。つまり「鋸+刃」なら、のこぎり+ば=のこぎりば、のこ+ば=のこば、と2通りの読みが自然に出てきます。
やりがちなのは、音読みにひっぱられて「きょじん」「きょは」と読んでしまうパターンです。音読みの「キョ」が使われるのは「鋸歯(きょし)」のような熟語で、道具の刃を指して話すときにはまず使われません。売り場でこう読むと、相手が一瞬考え込んでしまうかもしれません。
コツは、熟語の後ろが訓読み(ば・み・め)なら前も訓読み(のこ)、と覚えることです。鋸身(のこみ)、鋸挟み(のこばさみ)など、ノコギリまわりの言葉はほとんどこの「のこ+訓読み」の形でできています。
辞書の見出しは「鋸刃」ではなく「鋸歯」になっている
意外かもしれませんが、主な国語辞典には「鋸刃」という見出しがなく、「のこぎりば」は「鋸歯」と書いて載っています。
コトバンクの「鋸歯」を見ると、デジタル大辞泉では「きょし」と「のこぎりば」の2項目、精選版日本国語大辞典では「きょし」「のこぎりば」「のこば」の3項目があり、「のこば」は「のこぎりば(鋸歯)」の略と説明されています。のこぎりばの初出例として、平安時代の『新猿楽記』(1061‐65頃)が挙がっています。辞書の世界では、ノコギリのぎざぎざは「歯」なんですね。
ここでやりがちな失敗が、「辞書に鋸刃がないから鋸刃は間違った書き方だ」と決めつけてしまうことです。後で見るように、百科事典やメーカーの公式ページでは「鋸刃」が普通に使われています。辞書は「語」を載せるので「鋸歯」が見出しになり、道具の現場では「刃物としての部分」を指して「鋸刃」と書く、という棲み分けだと考えると整理しやすいです。
調べるときのコツは、辞書アプリで「鋸刃」が出てこなかったら「鋸歯」か「のこぎりば」で引き直すことです。「きょし」で引くと植物の葉のぎざぎざ(鋸歯縁)の意味も一緒に出てくるので、工具の話なら「のこぎりば」の項を読みましょう。
「鋸」は常用漢字ではないから、ひらがなやカタカナで書かれやすい
取扱説明書やカタログで「のこ刃」「ノコ刃」とかなまじりで書かれているのを見かけるのは、「鋸」が常用漢字ではないことが関係していると考えられます。
デジタル大辞泉の漢字項目では、鋸は[人名用漢字]とされ、見出しの「のこぎり【×鋸】」には常用漢字表にない字であることを示す×印がついています。画数も多く(普及版 字通では16画)、ふだん読み書きする機会が少ない字なので、一般向けの文書ではかなに開いて書く判断がされやすいわけです。実際にマキタの充電式防じんマルノコKS514Dの取扱説明書では、刃のことを「ノコ刃(チップソー)」と書いています。
やりがちな混乱は、「のこ刃」「ノコ刃」「鋸刃」を別々の部品だと思ってしまうことです。どれも同じ「ノコギリの刃」を指していて、表記が違うだけです。ネット通販で替刃を探すときに「鋸刃」だけで検索すると、かな表記の商品を取りこぼすことがあります。
探すときは「のこ刃」「ノコ刃」「替刃」の3通りで検索し、最後は商品ページやパッケージの品番で照合するのが確実です。表記ではなく品番で見る、が迷わないコツです。
訓読み:のこぎり/のこ(「のこぎり」の略)
音読み:キョ(鋸歯=きょし など熟語で使う)
古い読み:のほぎり(精選版日本国語大辞典では、のこぎりは「のほぎり」が変化した語とされています)
漢字の扱い:人名用漢字。常用漢字表にはないため、かなで「のこ刃」「ノコ刃」と書かれることも多い
昔は「のほぎり」、平安時代の辞書にはすでに「ノホギリバ」
読み方の由来をさかのぼると、「のこぎり」はもともと「のほぎり」と呼ばれていたとされています。
精選版日本国語大辞典では、のこぎりは「のほぎり(鋸)」の変化した語と説明されています。同じコトバンクのページに収められた普及版 字通には古辞書の読みが並んでいて、和名抄に「能保木利(のほぎり)」、新字鏡に「乃保利」とあり、平安時代末ごろの辞書である名義抄には「ノホギリバ」という読みまで記録されています。「のこぎりば」という言葉は、少なくとも千年近い歴史を持っているわけです。
やりがちなのは、古い資料や道具の解説で「のほぎり」「のぼきり」という表記を見て、誤植だと思ってしまうことです。改訂新版 世界大百科事典でも和名抄の表記を「乃保岐利(のぼきり)」と紹介しており、資料によって清音・濁音の書き方が分かれています。どちらも昔のノコギリの呼び名です。
読み物として楽しむ分にはこうした古名を知っておくと面白いのですが、売り場や取扱説明書で使う言葉はあくまで「のこぎり」「のこ」です。古名は「由来の話」として頭の片隅に置いておけば十分です。
「刃」と「歯」はどう違う? ぎざぎざ1枚ずつの呼び方
鋸刃の読みがわかっても、次に引っかかるのが「刃」と「歯」のどちらを書くのが正しいのか、という問題です。ここは資料ごとに書き方が分かれているので、どう読み分ければいいかを整理します。
辞書は「歯」、百科事典とメーカーは「刃」も使う
結論は、どちらも使われていて、文脈で書き分けられているということです。ぎざぎざ1つ1つの形を指すときは「歯」、刃物としての切る部分全体を指すときは「刃」が選ばれやすい、と理解しておくと読み違えません。
根拠として、改訂新版 世界大百科事典の「鋸」は「鋸刃の機能」という見出しで、鋸刃の形や配列の工夫を説明しながら、同じ段落の中で「歯形、歯数」「一つの歯」という言い方もしています。日本大百科全書(ニッポニカ)では「鋸歯の歯形」「鋸歯を一枚ずつ左右に」と「歯」を使っています。メーカー側では、玉鳥産業(レザーソー)の商品特徴ページが「鋸刃の表示」という見出しのもとで、1寸の間に「いくら歯(刃)があるか」と、両方を併記しています。
やりがちな失敗は、「歯と書いてあるから別の部品だ」「刃と書いてあるから研げる刃物だ」と、字の違いから意味の違いを読み取ろうとしてしまうことです。同じ資料の中でも両方が混ざって使われるので、字だけで判断すると混乱します。
読むときのコツは、「何枚」「一つの」と数えている文脈なら「歯(ぎざぎざ1つ)」、「切れ味」「交換」の文脈なら「刃(切る部分全体)」と置き換えてみることです。これで、たいていの説明文はすっきり読めます。
| 資料 | 主な表記 | 読み・補足 |
|---|---|---|
| 国語辞典(大辞泉・日本国語大辞典) | 鋸歯 | のこぎりば/のこば/きょし |
| 世界大百科事典 | 鋸刃・歯形・歯数 | 機能の説明は「鋸刃」、数える文脈は「歯」 |
| 日本大百科全書(ニッポニカ) | 鋸歯・歯形 | 「鋸歯を一枚ずつ」と歯で数える |
| 玉鳥産業(レザーソー)公式 | 鋸刃 | 「歯(刃)」と併記する箇所もある |
| マキタ 丸ノコ取扱説明書 | ノコ刃(チップソー) | 電動工具の円盤状の刃もノコ刃と呼ぶ |
ぎざぎざ1つは「目」とも呼ぶ。「目立て」「寸何枚目」の目
もう1つ覚えておきたいのが、ぎざぎざ1つを「目(め)」と呼ぶ言い方です。製品表示や手入れの言葉には、この「目」が頻繁に登場します。
玉鳥産業のよくあるご質問では、ピッチを「鋸刃一目の底辺の幅」、何枚目を「1寸の中に目が何枚並んでいるか」と説明しています。また、デジタル大辞泉では「目立て(めたて)」を、のこぎりの歯ややすりなどの目がつぶれたり鈍くなったりしたのを鋭くすること、と定義しています。つまり、歯=目と考えてよい場面が多いんです。
やりがちなのは、「荒目」「細目」を木目(もくめ)の話だと勘違いすることです。ノコギリの文脈で「目が荒い」と言えば、歯が大きく間隔が広いことを指します。木目の向き(繊維方向)とは別の話なので、混同すると刃の選び方を間違えます。
パッケージを見るときは、「目」という字が出てきたら「歯1つ」に置き換えて読んでみてください。「茨目(正三角形に近い歯)」「江戸目(二等辺三角形に近い歯)」のように、歯の形の名前にも「目」が使われています。
実は、電動工具の円盤も「ノコ刃」。手ノコだけの言葉ではない
意外と知られていないのが、「鋸刃(ノコ刃)」は手で引くノコギリだけの言葉ではない、という点です。丸ノコの円盤状の刃も、取扱説明書では「ノコ刃」と呼ばれています。
マキタの充電式防じんマルノコの取扱説明書では、刃の交換の項目名が「ノコ刃(チップソー)の取り付け・取りはずし方」になっています。改訂新版 世界大百科事典でも、丸鋸などに超硬質合金(炭化タングステン)を付刃したものをチップソーという、と説明しています。チップソーは「ノコ刃の一種」という位置づけなんですね。
ここでやりがちなのが、「鋸刃 交換」で検索して手ノコの替刃の情報ばかり読み、丸ノコの刃の付け方を手ノコの感覚で考えてしまうことです。丸ノコのノコ刃は高速で回転するので、取り付けの向き・締め付けの方法は取扱説明書の手順どおりにする必要があります。
丸ノコの刃について調べるときは、「ノコ刃」に加えて「チップソー」という言葉でも調べると、目的の情報にたどりつきやすくなります。チップソーの部品の名前や刃の見方は、別の記事で詳しくまとめています。

鋸身・柄・込み・背金、部位の名前をどう読む?

ここからは、ノコギリ1本を作業台に置いたつもりで、部位の名前と読みを順に見ていきます。替刃を買うときや取扱説明書を読むときに、そのまま役立つ言葉です。
刃のついた鋼の板は「鋸身(のこみ)」、握るところは「柄(え)」
ノコギリは大きく分けて、歯のついた鋼の板「鋸身(のこみ)」と、手で握る「柄(え)」でできています。
日本建築・美術史の用語辞典JAANUSの「鋸」では、縦挽き・横挽きどちらのノコギリも鋸身(nokomi)と木の柄(e)からなり、鋸身は薄い鋼の板の片側か両側に歯(nokoba)をつけたもの、と説明しています。柄にはキリやヒノキのような軽い木が使われ、ニッポニカによればスギやキリを使い、滑り止めや割れ防止のためにトウやタコ糸を巻くこともあるそうです。
やりがちなのは、「刃」と「鋸身」を同じものと思って、鋸身の平らな面まで研いだり削ったりしようとしてしまうことです。切るのは歯の部分で、鋸身は歯を支える板です。鋸身が曲がると、まっすぐ切れなくなります。
取扱説明書で「鋸身」と出てきたら板全体、「歯」「刃先」と出てきたらぎざぎざの部分、と読み分けてください。鋸身の曲がりや傷は、使う前に目で確かめておきたいポイントです。
柄に差し込む部分が「込み(こみ)」、胴付の背の補強が「背金(せきん)」
次に覚えたいのが、鋸身と柄のつなぎ目の「込み(こみ)」と、胴付鋸の背中についている「背金(せきん)」です。
JAANUSの「両歯鋸」の項では、柄に差し込まれる鋸身の突き出た部分を「込み(komi)」と呼び、両刃鋸では歯が両側にあるため込みが鋸身の中心線上にある、と説明しています。背金については、ニッポニカが、精密な加工で使う胴付鋸は鋸身が薄いので補強の背金(せきん)がついている、と説明しています。替刃式のノコギリでも、玉鳥産業はFAQの替刃交換の説明で「バックメタル(背金)」という言い方をしています。
やりがちな失敗は、背金のついた胴付鋸で、背金が材料に当たるところまで深く切り込もうとすることです。背金は鋸身より厚いので、背金の高さより深くは切れません。厚い板を胴付鋸で切り落とそうとして途中で止まってしまうのは、このためです。
買う前のコツは、切りたい材料の厚みと、鋸身の歯から背金までの幅を見比べることです。厚い板を切り落とすなら、背金のないノコギリを選ぶほうが作業はスムーズです。
鋸身の断面は中央が厚い。「バックテーパー」はどこを薄くする?
見た目は平らな板でも、鋸身の厚みは場所によって違うように作られています。この「厚みの付け方」にも名前があります。
JAANUSによると、鋸身を断面で見ると中央がわずかにふくらんでいて、強度を出すために中央が歯や背より少し厚く作られているそうです。一方、替刃のメーカーが使う「バックテーパー」という言葉について、玉鳥産業はよくあるご質問で「鋸刃の背を薄く研磨することで、切口に擦れない綺麗な切口に仕上げ、鋸の通りもスムーズになります。」と説明しています。どちらも、鋸身が切り口にこすれにくくするための工夫です。
やりがちな失敗は、「切り進むほど重くなるのは刃が切れなくなったから」と決めつけてしまうことです。鋸身が切り口にこすれて重くなっている場合もあり、その場合は歯の切れ味より、材料の挟まり(切り口が閉じてくる)や、まっすぐ挽けていないことが原因になっています。
重くなったら、まず切り口が閉じていないか、鋸身が左右にねじれていないかを確認します。材料の切り落とす側が下がって切り口を締めつけていないか、支え方を見直すのもコツです。
| 表記 | 読み | 指すもの | 出典 |
|---|---|---|---|
| 鋸刃・鋸歯 | のこば/のこぎりば | ノコギリの歯・刃 | 日本国語大辞典 |
| 鋸身 | のこみ | 歯のついた鋼の板 | ニッポニカ・JAANUS |
| 柄 | え | 握る部分 | JAANUS |
| 込み | こみ | 柄に差し込む部分 | JAANUS |
| 背金 | せきん | 胴付鋸の背の補強 | ニッポニカ |
| 歯振 | あさり | 歯を左右に振り分けたもの | 世界大百科事典 |
| なげし | なげし | 横挽きの歯の斜めの面 | ニッポニカ |
| 挽代 | ひきしろ | 1つの歯が削る量 | 世界大百科事典 |
| 目立て | めたて | 鈍った歯を鋭くする作業 | デジタル大辞泉 |
| 大鋸屑 | おがくず | 挽いて出る木くず | デジタル大辞泉 |
※辞書・百科事典はコトバンク収録版、JAANUSは日本建築・美術史の用語辞典の記載をもとに編集部で整理
縦挽き・横挽き・なげし・あさり、歯の形の言葉は何を表している?
部位の名前の次は、歯の「形」を表す言葉です。ここを読めるようになると、替刃のパッケージに書いてある「横挽き用」「アサリなし」の意味が、仕組みからわかるようになります。
縦挽き(たてびき)と横挽き(よこびき)は、木の繊維に対する向きの違い
縦挽きは木の繊維に沿って切ること、横挽きは繊維を横断して切ることで、それぞれに合わせた歯の形があります。
デジタル大辞泉では、木材の繊維に沿って切るものを縦挽き鋸、横断して切るものを横挽き鋸と説明しています。ニッポニカによると、縦挽きの歯はのみや決り鉋(しゃくりかんな)の刃を縦に並べたような形で繊維をそぎ取り、横挽きの歯は繊維を断ち切る小刀のような形をしています。世界大百科事典では、縦びきは繊維を切断するというより引き裂く・引き割る要素が大きいので歯の間隔(歯距)が大きく、横びきは繊維を一本ずつ断ち切るため歯距が小さい、と仕組みの違いを説明しています。
家でやるDIYでやりがちな失敗が、板を長手方向に細く割るのに横挽きの歯で挽き続けてしまうことです。歯が細かい横挽きで繊維に沿って切ると、なかなか進まず、腕が疲れて切り線が曲がる原因になります。逆に縦挽きの歯で繊維を横断すると、切り口の縁がささくれやすくなります。
切る前に、木目(繊維)の向きと切り線の向きを見比べるのがコツです。平行なら縦挽き、直角なら横挽き。両刃鋸なら、使う側の歯を選び直すだけで解決します。
状況:棚板を幅方向に細く切り分けたいのに、横挽き用の細かい歯でずっと挽いて、途中で切り線がずれてしまう。
原因:繊維に沿う切断(縦挽き)は引き裂く要素が大きく、歯距の小さい横挽きの歯では1回で削れる量が少ないため、時間がかかり力みやすい。
対策:木目と切り線が平行なら縦挽きの歯(両刃鋸なら縦挽き側)を使う。パッケージの「縦挽き」「横挽き」「縦・横・斜め」の表示を先に確認する。
横挽きの歯の斜めの面が「なげし」、先端の補強が「上目(うわめ)」
横挽きの歯をよく見ると、先端が小刀のように斜めに研がれています。この斜めの面の名前が「なげし」です。
ニッポニカでは、横挽きの歯形は縦挽きの歯の山形の両辺を斜めに摺り落とした形で、この小刀の刃先のような斜めの面を「なげし」という、と説明しています。世界大百科事典では「なげし(横掬角)」と書き、横びきの歯は切先を補強するために「上目」をつける、とあります。さらに、繊維の向きに関係なく挽くための歯形として、歯距が大きく、なげしはあるが上目のない「ばら目」も紹介されています。
やりがちなのは、なげしのある横挽きの歯を「先がとがっていて欠けやすいから」と、力任せに押し込んでしまうことです。とがった歯先は繊維を断ち切るための形なので、押しつけるより、軽く引いて歯先に仕事をさせるほうが切れます。押しつけすぎると歯先が欠ける(目折れ)原因になります。
替刃のパッケージに「万能目」「縦・横・斜め」とあるのは、こうした歯形の工夫で、繊維の向きを選ばずに切れるようにしたものです。合板や集成材のように繊維の向きが混ざった材料では、この種の歯が扱いやすいです。
「あさり(歯振)」は歯を左右に振り分けて、鋸身が挟まれるのを防ぐ
あさりは、歯を1枚ずつ左右交互に少しだけ振り分けてある状態のことです。漢字では「歯振」と書きます。
ニッポニカでは、あさりとは鋸歯を一枚ずつ左右に互い違いに振り分けることで、鋸身の幅よりも少し広く挽くことで鋸身が材に挟まれて動きにくくなるのを防いでいる、と説明しています。玉鳥産業もよくあるご質問で「鋸刃の目を振り分ける事により鋸の通りを良くし、切口が綺麗に仕上がります。」と説明しています。世界大百科事典によると、普通のノコギリでは刃先を交互に振り分ける「振分あさり」が多く、刃先をつぶして広げる「撥出(ばちだし)あさり」は大型の帯鋸に使われるそうです。
やりがちな失敗は、ダボや出っ張りを切り落とすときに、あさりのある普通のノコギリを家具の面にべったり当てて挽いてしまうことです。左右に振り出した歯が面をこすって、塗装や木の表面に傷をつけます。
面に沿わせて切るときは、あさりのないノコギリ(パッケージに「アサリなし」と書かれたもの)を選ぶのがコツです。逆に、太い角材を深く切るときにあさりのない刃を使うと鋸身が挟まれやすいので、用途で使い分けます。
「掬角(すくいかく)」と「挽代(ひきしろ)」は、切れ方の手ごたえを決める
もう少し踏み込むと、歯の傾きを表す「掬角(すくいかく)」と、1つの歯が削る量を表す「挽代(ひきしろ)」という言葉があります。
世界大百科事典では、歯列線に対して下刃(掬面)が傾斜している度合いを掬角といい、「寝せる」ともいうと説明しています。刃先の材料へのひっかかりをよくするためのもので、縦びきでは10度くらい、横びきやばら目では0度または負角とし、軟らかい材では大きく、硬い材では小さくする、とあります。また、ひき作業の難易は一つの歯にかかる挽代の大小と、ひき面と鋸身面との摩擦の有無による、と書かれています。
やりがちなのは、硬い木で「引っかかって進まない」と感じたときに、力を入れて押し込んでしまうことです。硬い材は1つの歯がかむ量(挽代)を大きくしすぎると抵抗が増えます。手のこのメーカーSilkyも安全と使い方の案内で、力で速く挽こうとしないこと、刃が引っかかったら強く押したり柄をねじったりしないことを挙げています。
掬角の数値は自分で変えるものではありませんが、「硬い材は細かめの目、軽い力で」という選び方・使い方の理由になっています。替刃に「硬木用」「生木用」などと用途が書かれているのは、こうした歯の角度や大きさが材料に合わせて変えてあるからです。
両刃・胴付・畦挽・挽廻、ノコギリの種類名は何と読む?
売り場や取扱説明書では、ノコギリの種類名も漢字で書かれていることが多く、ここでも読み方につまずきがちです。家でやるDIYで見かけやすいものから順に見ていきます。
両刃(りょうば)は片側が縦挽き、反対側が横挽き
両刃(りょうば)鋸は、鋸身の片側に縦挽き、反対側に横挽きの歯がついたノコギリです。1本で繊維に沿う切断と横断の両方ができます。
JAANUSの「両歯鋸」の項では、長さは30cm、27cm、24cmなどがあり、30cmの鋸身なら刃渡り27cm・幅11.5cm・1寸あたり12〜13枚、家具や建具をつくる24cmなら刃渡り21cm・幅9cm・1寸あたり20枚が普通だ、と紹介しています。歴史的には1877年の内国勧業博覧会に出品された記録があり、1895年ごろ全国に広がった、とあります(世界大百科事典は明治初期の創始、ニッポニカは明治中ごろからの普及としています)。
やりがちな失敗は、両刃鋸の歯がない側を背と思って指を添えたり、材料に当てたりしてしまうことです。両刃鋸は両側とも歯なので、反対側の歯が手や材料に触れます。片刃のノコギリと同じ感覚で持たないよう注意が必要です。
使うときのコツは、切り始める前に「今使うのは縦挽き側か横挽き側か」を目で確かめ、使わない側の歯の位置も意識することです。歯の形の違い(縦挽きは三角が大きい、横挽きは細かく先がとがる)を見れば、どちらの側か判別できます。
胴付(どうづき)は「導突」とも書く、背金つきの精密用
胴付鋸は「どうづき」と読み、鋸身が薄くて背金がついた、細かい加工用のノコギリです。メーカーによっては「導突」と書きます。
世界大百科事典では「胴付(どうづき)鋸」と読みを示し、細かい歯で精密に挽く鋸で、鋸身の薄さを補強する背金がつくので「背金鋸」ともいう、と説明しています。表記の揺れについては、玉鳥産業の替刃互換表に「レザーソー 導突鋸」「レザーソー 180 導突」といった商品名が並んでいて、同じ種類を「導突」と書いていることがわかります。
やりがちなのは、「胴付」と「導突」を別のノコギリだと思い、どちらを買えばいいか迷ってしまうことです。読みはどちらも「どうづき」で、背金つきの細かい目のノコギリを指します。違いを見るなら、表記ではなく刃長・目の細かさ・替刃の品番です。
胴付鋸は、ほぞの肩(胴付)や留め切りなど、切り口の精度を出したい場面に向きます。一方で背金の高さより深くは切れないので、厚い材料の切り落としには別のノコギリを用意するのが現実的です。
畦挽(あぜびき)・挽廻(ひきまわし)・大鋸(おが)も読めると便利
少し専門的な種類名として、畦挽(あぜびき)、挽廻(ひきまわし)、そして読みにくさの代表格の大鋸(おが)があります。
ニッポニカでは、大工の鋸を前挽(まえびき)・鑼(かがり)・横挽(よこびき)・両刃・穴挽(あなびき)・胴付・畦挽(あぜびき)・挽廻(ひきまわし)・細挽の9種12丁に分けています。畦挽鋸は溝の挽き込みに使い、湾曲した歯道は平面の途中から挽き出すときに効果を発揮するそうです。挽廻鋸は鋸身が細く、曲線を挽けるもので、家庭用電動工具のジグソーは挽廻鋸と同じ用途だと説明されています。大鋸(おが)は室町時代に大陸から伝わった二人挽きの製材用で、世界大百科事典によれば「おがくず」の語源です。
やりがちな失敗は、「大鋸屑」を「だいきょくず」「おおのこくず」と読んでしまうことです。デジタル大辞泉で難読語として挙がっているとおり、読みは「おがくず」です。ホームセンターのペット用品売り場などで見かける言葉なので、覚えておくと迷いません。
玉鳥産業の替刃互換表には「引廻鋸」「突廻鋸」という表記もあり、ひきまわし・つきまわしと読める曲線切り用の種類です。曲線を電動で切りたい場合は、ジグソーの使い方を別の記事でまとめています。

| 両刃(りょうば) | 片側が縦挽き、反対側が横挽きの歯。1本で両方向に対応 |
| 胴付・導突(どうづき) | 鋸身が薄く背金つき。細かい目で精密な加工向き(背金鋸ともいう) |
| 畦挽(あぜびき) | 溝の挽き込みに使う。湾曲した歯道で平面の途中から挽き出せる |
| 挽廻・引廻(ひきまわし) | 鋸身が細く曲線を挽ける。電動ではジグソーが同じ用途 |
鋸刃の表示の読み方:ピッチ・寸何枚目・板厚で目の細かさを選ぶ
読み方の話の締めくくりは、替刃や本体のパッケージに書かれた「数字の読み方」です。ここが読めると、売り場で目的に合う刃を自分で選べるようになります。
「ピッチ」は歯の先端から次の先端までの距離、小さいほど細かい
ピッチは、歯1つの大きさを表す数字です。数字が小さいほど目が細かく、大きいほど目が荒くなります。
玉鳥産業のレザーソー商品の特徴ページでは、ピッチを一刃の目の大きさ、一刃の先端から次刃の先端までの距離と説明し、数値が小さい程目は細かく、大きくなる程荒くなる、としています。単位はmmで表示されます。同じ会社のよくあるご質問では「鋸刃一目の底辺の幅」とも説明していて、どちらも歯1つぶんの長さを指しています。
やりがちな失敗は、「数字が大きいほど高性能・よく切れる」と思って選んでしまうことです。ピッチが大きい(荒い)刃は1回で削る量が多く速く切れますが、切り口は荒れやすくなります。家具の仕上げに使う板を荒い目で切ると、後のやすりがけが増えます。
選ぶときのコツは、仕上がりを優先するなら小さいピッチ、太い角材や庭木の枝を速く切りたいなら大きめのピッチ、と目的から決めることです。迷ったら、パッケージに書かれた用途表示(造作・細工・合板など)とピッチを一緒に見ます。
「寸何枚目」は1寸(30.3mm)の中に歯が何枚あるか
職人向けの表示でよく見る「寸何枚目」は、1寸の長さの中に歯がいくつ並んでいるかを表したものです。数字が大きいほど目が細かくなります。
玉鳥産業は、寸何枚目を一定の距離間(1寸30.3mm)の目の数と説明し、従来より職人などは寸尺の表示方法を使っていて、1寸の間隔にいくら歯(刃)があるかで目の細かさを表示している、としています。JAANUSでも1寸を3.03cmとして、両刃鋸の目数を「1寸あたり12〜13枚」「1寸あたり20枚」と紹介しています。ピッチと寸何枚目は、同じ目の細かさを別の物差しで表したもの、という関係です。
やりがちな失敗は、ピッチと寸何枚目を同じ向きの数字だと思ってしまうことです。ピッチは小さいほど細かく、寸何枚目は大きいほど細かいと、増減の向きが逆になっています。2本の替刃を比べるとき、片方がピッチ表示、もう片方が枚目表示だと、ここで取り違えやすいんです。
比べるときは、どちらかに単位をそろえて考えるのがコツです。寸何枚目なら「1寸に何枚」、ピッチなら「歯1つが何mm」。表示の横に書かれた単位(mm、枚目)を必ず確認してください。
「板厚」は鋸身の厚さ。薄い刃は細工向き、厚い刃は造作向き
もう1つの数字が「板厚」で、鋸身の厚さを表します。薄いか厚いかで、向いている作業が変わります。
玉鳥産業の商品特徴ページでは、基本的に薄い刃ほど細工作業に適し、厚い刃は造作に適している、と説明しています。さらに、相対的に薄い刃には細い目、厚い刃には荒い目が組み合わされている、とあります。同社はすべての製品に品名・板厚・刃長・替刃品番をレーザーで刻印しているそうで、パッケージをなくしても鋸身の表示で確認できるようになっています。
やりがちな失敗は、「薄い刃ほど切り幅が細くてきれいに切れるから、何にでも薄い刃がいい」と考えることです。薄い鋸身は曲がりやすく、太い材を力を入れて挽くと鋸身がたわんで切り線がずれたり、刃が傷んだりします。
コツは、刃長・板厚・目の細かさをセットで見ることです。小物や仕上げの細工なら薄い刃と細かい目、2×4材や角材の切断なら厚めの刃と荒めの目。鋸身に刻印された品番は、替刃を買い直すときの手がかりにもなります。
読者タイプ別:最初に覚えたい言葉はどれ?
ここまでたくさんの言葉が出てきたので、目的別に「まずはこれだけ」を絞ります。全部を一度に覚える必要はありません。
根拠となる考え方は単純で、作業に直接かかわる表示から覚えるのが効率的だからです。製品選びに使うのはピッチ・寸何枚目・板厚・縦挽き/横挽き/アサリの有無、安全と手入れに使うのは目立て・替刃・ノコ刃(チップソー)です。
はじめて手ノコを買う人は、「縦挽き・横挽き」と「ピッチ(目の細かさ)」の2つだけで十分です。棚や箱を作る中級の人は、これに「胴付(どうづき)」「アサリなし」「板厚」を加えると、仕上げ用の刃を選べるようになります。電動丸ノコを使い始めた人は「ノコ刃=チップソー」と、取扱説明書の「キックバック」の項目を最優先に読んでください。やりがちなのは、言葉を覚えることが目的になって、肝心の材料の木目や厚みを見ないまま刃を選んでしまうことです。
売り場で迷ったら、「何を(材料)・どの向きに(木目)・どのくらいの仕上がりで」切りたいかを先に決めて、それに合う表示をパッケージから探す、という順番にすると失敗が減ります。
状況:仕上げ用に細かい目の替刃を買ったつもりが、切り口がささくれて、やすりがけに時間がかかった。
原因:ピッチ(小さいほど細かい)と寸何枚目(大きいほど細かい)の増減の向きが逆なのに、「数字が大きいほうが細かい」と思い込んで選んだ。
対策:数字の横の単位(mm か 枚目か)を確認し、2本を比べるときは同じ物差しにそろえる。用途表示(細工・造作など)も合わせて見る。
名前がわかると手入れと安全の説明が読める
最後の本論は、言葉がわかることで読めるようになる「手入れ」と「安全」の説明です。取扱説明書の注意事項は、部位の名前を知っていてこそ正しく読めます。
「目立て(めたて)」はあさり出しとやすりがけの2つの作業
目立ては、鈍ったノコギリの歯を鋭くし直す作業です。中身は「あさり出し」と「やすりがけ」の2つに分かれます。
ニッポニカでは、ノコギリは使ううちに歯先が摩耗して切れ味が悪くなるので、ときどき歯を調整・研磨する必要があり、この作業を目立てといって、あさりをつける「あさり出し」と、歯を研ぐ「やすりがけ」からなる、と説明しています。あさり出しはあさり槌で鋸歯を1枚おきにたたき、やすりがけは鋸挟(のこばさ)み板に鋸身を挟んで歯1枚ずつを専用のやすりで研磨するそうです。
やりがちな失敗は、替刃式のノコギリを目立てしようとすることです。玉鳥産業の商品特徴ページによると、同社の衝撃焼入れの刃は表面硬度がHv900~1200に仕上がっていて、比較として示されている目立てヤスリの硬さはHv800~850です。刃のほうがやすりより硬いので、研ごうとしてもやすりが負けてしまいます。
手入れの前に、自分のノコギリが「目立てして使う刃」か「替刃で交換する刃」かを確認するのがコツです。替刃式なら、切れなくなったら替刃を交換するのが前提です。手入れの違いは別の記事で詳しく説明しています。

鋸刃のサビは切れ味と目折れに響く
鋸刃は薄い鋼なので、サビの影響を受けやすい部品です。サビは見た目だけの問題ではありません。
玉鳥産業の商品特徴ページでは、鋸刃は錆びると切れ味が悪くなったり、目折れの原因となる、と説明しています。同社は無電解ニッケルメッキという表面処理でサビから鋸を守っていて、木ヤニが付着しても水洗いで落とせる、としています。ニッポニカでも、古いノコギリの実物が少ないのは薄い鉄板でできていてサビに弱く、使われなくなると赤錆が出てやがて土に還ってしまうからだ、と説明されています。
やりがちな失敗は、雨の日の屋外作業や木ヤニの多い材料を切ったあとに、そのまま工具箱にしまってしまうことです。湿気と汚れが残ったままだと、歯の根元からサビが進みます。目折れ(歯が欠ける)は、サビで弱った歯に力がかかったときにも起きやすくなります。
使い終わったら木くずとヤニを落とし、乾いた状態で保管するのが基本です。表面処理の有無や洗えるかどうかはメーカーや製品で違うので、手入れの方法はそれぞれの公式の案内に従ってください。Silkyは、保管時は保護ケースに入れるよう案内しています。
電動の「ノコ刃」は取扱説明書の矢印と警告を先に読む
丸ノコのノコ刃(チップソー)は、手ノコとは比べものにならない速さで回転します。用語を覚えたら、まず取扱説明書の警告を読むことが大切です。
マキタの充電式防じんマルノコKS514Dの取扱説明書では、キックバックを、ノコ刃が加工材料に噛んだり偏心したときに反動で本機がせり上がり作業者に向かってくる現象、と説明しています。ノコ刃の取り付け・取りはずしの際は必ずスイッチを切りバッテリを抜くこと、本製品の矢印とノコ刃の矢印の方向を合わせること、合わせないとノコ刃の回転方向が逆となり刃先を痛めたりけがの原因になることも、警告・注意として書かれています。
やりがちな失敗は、手ノコと同じ感覚で「刃の向きはどちらでも切れるだろう」と考えて取り付けることです。また、軍手のように巻き込まれる恐れがある手袋を着けたまま作業することも、同じ取扱説明書で避けるよう書かれています。手ノコでは手袋の着用が案内されることがあるので(Silkyの案内では作業用手袋の着用を挙げています)、道具によって注意が逆になる点に気をつけてください。
電動工具の注意事項は機種ごとに違います。必ず自分の機種の取扱説明書の「安全上のご注意」「キックバックの原因と対策」の項目を読んでから使ってください。保護めがねなどの保護具も、取扱説明書の指示どおりに用意します。
・手ノコ(Silkyの案内):保護めがねと作業用手袋を着用、力で速く挽かない、引っかかったら押したりねじったりしない、使わないときは刃を閉じる・ケースに入れる
・丸ノコ(マキタ取扱説明書):刃の着脱はスイッチを切りバッテリを抜いてから、矢印の向きを合わせる、巻き込まれる恐れがある手袋は着用しない
いずれも、詳しくは使う製品の取扱説明書・メーカー公式の案内を確認してください。
まとめ
鋸刃の読み方は「のこば」「のこぎりば」で、どちらも誤りではありません。国語辞典では「鋸歯」と書かれ、メーカーの取扱説明書では「ノコ刃」とかなまじりで書かれることもあり、表記の揺れは「鋸」が常用漢字でないことや、「歯(ぎざぎざ1つ)」と「刃(切る部分全体)」のどちらに目を向けるかの違いから生まれています。部位や種類の名前は「のこ+訓読み」の形が多いので、鋸身(のこみ)、胴付(どうづき)、畦挽(あぜびき)と、パターンで覚えると楽になります。
最初の一歩として、手元にあるノコギリの鋸身やパッケージを見て、「縦挽き・横挽き」「ピッチまたは寸何枚目」「替刃品番」の3つの表示を探してみてください。読めるようになった言葉で表示を確かめるだけで、次に替刃を選ぶときの迷いが減ります。
※製品の仕様や表示、取扱説明書の内容は変更されることがあります。最新情報は各メーカーの公式サイトでご確認ください。

コメント